diary

公式ゆるキャラ:ゆがみ金銀パールプレゼントくん

ラセペド⑦場所の構成

「定理」は、数学ぽい書名と裏腹に、象徴的イメージの輝きが目を惹く。 たとえば「白長調の交響曲」と呼ばれるソネットがある。 白いのは、年齢なき偉大なる父の衣、 白いのは、その白き館に仕える廷臣たち、 白いのは、その霊のきらめく羽衣、 白いのは、そ…

ラセペド⑥フェニックス

(拙訳)「定理」よりアラビア人の畏怖する鳥は偉大な英雄の確かな、そして確実な証だ。フェニックスは唯一無二の存在であり、キリストだけが死者の中でダビデが約束したように、自由だ。不死鳥は勇敢にも運命に向かって旅立つ香木の上で: そして無限の愛が導…

ラセペド⑤ビフロンス

愛が彼をオリンポスから下らせた:愛が彼に人の罪を負わせた:愛が彼に血を流させた:愛が彼に唾を吐きかけられる苦しみを与えた:愛が彼の頭にこの棘をつけた:愛が彼の母に、彼がこの木に吊るされるのを見せた:愛が彼の手にこの無骨な釘を打ち込んだ:彼…

ラセペド④乾木とパロディ

(拙訳) 「定理」より 緑木をしてサタンは我らが最初の母を誘拐せしめた:乾木をしてイエスはサタンのかどわかしに抗った。緑木は我らが母を地獄に隷属せしめた。 乾木は、母のすべての子らを地獄の炎から救った。 緑木のサタンはその憤怒が満たされたのを知っ…

名匠列伝

ジャン・ド・ラセペド(1550?-1623) 17 世紀のインクリングズ。古代神話をキリスト教で再解釈し「異教のミューズをクリスチャンのミューズに変えた」と、フランソワ・ド・サール (ほぼ同時代に活躍した、作家・記者の守護聖人)をして言わしめた。1550年頃にマ…

ラセペド③叡知的球体の幾何学

(拙訳) 「定理」より 叡知的球体よ、疑いようもなく 貴方の中心は至る所にあり、万物へとつながる 天界と地上、そして恐ろしい地獄、 貴方の辺縁は墓所へと落ちてゆく。 私の魂は傷つき 迷子になってしまった 球体に近づこうとするが、すべての歓楽にある む…

ラセペド②フレンチ・キス

(拙訳) 「定理」より 対話が終わり、聖母と神の子は 双子のように自然な動作で長いキスをした 唇を固く着け、互いの腕はゆるく同期し ぶどうのつるが楡を包みこんだ 【蛇足】フレンチ・キスみたいな趣向は「アガペー」と「神ですら愛する」を対にし、バロッ…

文献ノート

ジャン=バティスト・シャシニェ ビブリオ https://www.idref.fr/026781638 原典に当たるならLe Mespris de la vie et consolation contre la mort(1594)。Slatkine (Genève) から影印復刻あり。 http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/btv1b8623320t (散文「十…

ラセペド (エルサレムとマウントオリーブ)

ジャン・ド・ラセペドの『定理』(1613年、1622年)の冒頭のソネット群では、都市と田園の対立が描かれており、それは作品全体に通底する「罪と救済」の弁証法を反映している。ラセペドはこの対立の焦点として、エルサレムとマウントオリーブの園の強烈な対…