ミゼレーレ

バロック詩の情報。

サン=タマン⑤ミツバチは涙を飲む

(拙訳)ミツバチは涙を飲むために、愛する巣を離れ 平原に蒔かれた花々の魂を弔う。 蜂はさらに、優しい蝶について語る。 百合の花に代わって 薔薇に口づけをする。 【蛇足】17世紀の枢機卿ジュール・マザランは、宴席で魚のように見える肉、肉のように見える…

サン=タマン④チーズふたたび

(知人による翻訳) ブリ*1だけが、その賛美を金文字で綴るのに相応しい。 そう、金だ。私がオマージュを奉げるフロマージュは ぜひとも金でたとえなければならないのだ。 人が崇拝してやまない金と同じ黄金色。だが、案じることはない。 割るには指で押すだけ…

🈁文献ノート🈁👈

ジャン=バティスト・シャシニェ ビブリオ https://www.idref.fr/026781638 http://www.unjourunpoeme.fr/auteurs/chassignet-jean-baptiste (「生の軽蔑と死の慰め」抜粋) http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/btv1b8623320t (散文「十二小預言者」) https://b…

サン=タマン③ 鳥と魚

既にナイチンゲールは灌木の上で鳴いていたが 魚たちがナイル川に飛び込む音も聞こえてきた。 (白鳥、あの羽でできた帆を持つ美しい航行者は) 同時に泳ぎかつ飛ぶ。 そこでは、鳥が飛ぶのを見るために、 私は視線を下げねばならなかった。 (一本釣り) 泳いで…

サン=タマン② チーズ

【英訳】 O of Bacchus thou sweet lure ! Cheese, thou art a treasure sure ! So may but of thee to think Spur me evermore to drink ! FILL LACKEYS! 【知人による和訳】 おお、チーズ、汝はバッカスの甘い誘惑! まさしく 、我が最愛の宝! そなたのこ…

サン=タマン① メロン

【澁澤龍彦譯】 なんたる香りが部屋に満ちていることか。 麝香と龍涎香のなんたる甘き香りが 私の頭を酔わせ、 私のこころを浮き浮きさせていることか。 いったいなんだ。やあ見つかったぞ、 この緑したたる籠のなかに。 造化の天工により、 おかしな愛の花…