(拙訳)
女神の雪像は、
見る者の目には冷たく映る、
だが違った、内に炎を燃やしていた。
氷の井戸の底…
(奇想詩「アフロディテの雪の彫刻」より)
…愚か者、信じやすい人、
盲目的な人間の舌に
この女神は、どれ程甘い事だろう…
(奇想詩「アフロディテの砂糖人形」より)
エスプレッソ (特級の) 蜜蝋が形作る、
見事な造形の顔にキスをした、
私は己自身を誘惑する
もし不運があるとしたら…
(奇想詩「ろう細工の貴婦人」より)
【蛇足】この時代は古代の神々が急速に商品化され、価値観が大きく揺らいだ。すぐ溶けて消えるような素材の彫刻を詩にした理由には、それもある。