diary

バロック詩の情報。

ジャン・ド・スポンド③地球を動かす最良の支点

(従業員 2 名による訳)

愛の十四行詩集より

「われに支点を与えよ、そうすれば
地球を動かしてみせよう」とアルキメデスは言った。
初めて梃子の原理を解明した、賢者の
パラドックスは机上の諧謔に終わった。だが

もしこの死せる哲人がよみがえるならば
その発想を明白に実証し、もはや
空理空論ではなくなる。この理論上の支点は、
あなたを想う私の愛情の中にある、愛する人よ。

愛ほど揺るぎなく、強いものがあろうか?
愛ほど、絶え間ないストレスに、曝される人生が長引くほどに
ますます堅固な安らぎを増す物があるだろうか?

これこそが最良の支点である、乱れた世界すら
動かす支点。アルキメデスは
やりおおせた、この愛の本質を知っていたならば。


【蛇足】スポンドは人間が狼になった存在はありえるか、という論考で、ハーブを使って心をコントロールできるなら、体もコントロールして物理的に変えられるだろう、と日和った。ここからジル・ガルニエは単に幻覚剤を投与されていた…という抜け穴を作ることもできる。