diary

バロック詩の情報。

サン=タマン③ 鳥と魚

既にナイチンゲールは灌木の上で鳴いていたが
魚たちがナイル川に飛び込む音も聞こえてきた。

(白鳥、あの羽でできた帆を持つ美しい航行者は)

同時に泳ぎかつ飛ぶ。

そこでは、鳥が飛ぶのを見るために、
私は視線を下げねばならなかった。

(一本釣り)

泳いでいたものが、捕えられると稲妻のように飛ぶ……
だが最後には、人はそれらを魚から鳥に変えてしまうのだ
それは空中に弧を描いて……
……それらを見ていると、まるで
天の新たな奇跡がそれらを雨降らせているよう。

鱗の生えた泳ぎ手、あの生ける小さな矢は、
《自然》が動く水のもとで翼を与えたので、
あの透明な装いの中で喜ばし気に、
美しい陽の黄金に背の銀色を映えさせている……
そして、様々な羽根を持つ大気の主たちは
一方の岸辺から他方の岸辺へと飛ぶことにより、逆さまになって泳いでいる。


【蛇足】仏バロックの二重らせんは交感神経 = 昼の快闊と、副交感神経= 夜の静謐、をあわせ持つ人間像なのかもしれない。