ミゼレーレ

バロック詩の情報。

フィリッポ・スグルッテンディオ

(従業員 2 名+α による訳)

罠に掛かったねずみと、男を比べてみれば


可愛いネズ公、おまえと私は愚にも同じ運命のようで、しかも破滅ときている:
匂いにおびき寄せられてチーズに突進するおまえ
私のチーズでありパンであるケッカ*1に突進する私
キューキュー金切り声を上げるおまえ、ため息と痛苦の叫びをあげる私

罠の金属に牙を当てるおまえ、自分の指を噛む私
猫が犬に追われたように身を踊らせるおまえと私
囚われの身のおまえ、心の自由を失くした私

おまえの小さな胸は高鳴り、私の心は張り裂ける
おまえには死が待ち構え、私には末まで望みがない
おまえは恐怖でいっぱい、私は苦悩で満たされる

つまづいたのは同じ: 美味しいチーズ一切れで、おまえはたった一度の命を失い
愛しいケッカは、一度ならず何百回も
私に辛酸を嘗めさせ続けるのだ

18世紀のナポリ 音楽と民謡

18世紀のナポリ 音楽と民謡

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*1:ケッカ Cecca = フランチェスカ Francesca の愛称 Checca の、古ナポリ訛り ?